「相手の立場に立つ」ことってどんなこと?
2024.03.05 カテゴリー: ( ブログ )
あなたは誰の立場に立ちたいですか?
いつもご覧くださり、ありがとうございます。大人の発達障がい当事者で、コーチング講師の和声です。
子どもの立場に立ちたい、お客様の、部下の、パートナーの、友人の、仲間の、年老いた親の立場に立ちたい…。
理解したい、大切にしたい人がいる時、人は相手の立場に立ちたくなるもの。
けれど、相手の立場に立つのって案外難しいもの。
もし皆が自然と相手の立場に立てているなら、この世からはミスコミニュケーションもコミニュケーショントラブルも無くなっているはずですからね。
そこて今回は、
○どうして相手の立場に立つのが難しいのか?
○立場の定義
○立場に立つ実践的ポイント3選
をお届けします。
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○どうして相手の立場に立つのが難しいのか?
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そもそも、「立場」とは何を持って立場になるのか?明確な定義を知らないままだったりします。
そして多くの場合、自分の立場を持ったまま「相手の状況」に立って考えてみる事を、「相手の立場に立つ」と言っていたりします。
なので、立場に立てている「つもり」でコミニュケーションをとるので、コミニュケーショントラブルやミスコミニュケーションが後を絶たないのです。
よくある例が、テレビの虐待等のニュースで「人がする事と思えない、私だったら絶対こんな酷いこと出来ない」というコメント。
確かに虐待は酷い事であり、許されることではありません。
理解も出来ないでしょうが、あえて虐待せざるを得なかったとしたら…と考えてみます。
もし本気で社会から虐待を無くすのなら、時間と頭とそして心を使って考える。
つまり「あえて虐待せざるを得なかったとしたら…」と相手の立場に立つことが必要です。
社会問題の虐待に限らず、日常のコミニュケーションも、人間関係も同じです。
では、相手の状況に立つのと、相手の立場に立つ違いを定義から見てみましょう。
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○立場の定義
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マスターコーチングでは、立場を6項目に分けて明確に定義しています。
【立場とは】
①感覚
②感情
③思考
④所信信念・思い込み
⑤価値観・感
⑥個性(大切にしているものこと)
コーチングは質問型コミニュケーションなので、まずは自問自答で良いので、このように質問して相手の立場に立っていきます。
相手は、
何を見て聞いて感じているのか?
どんな気持ちなのか?
どんなことを考えているのか?
何を固く信じているのか?
何に価値があると考え(または感じ)ているのか?
何を大切に生きているのか?
人の立場に立つのは、普段使わない心の筋力を使うので鍛えていないと苦しくなります。
苦しくなった時には、心休ませたり(心の休養)、心満たされる(心の栄養)ことをしながら取り組んだり、コーチと一緒に取り組むのがオススメです。
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○立場に立つ実践的ポイント3選
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難しくなりやすいポイントも、沢山のご相談を受ける中で気付いたので、ご参考までにお伝えしますね。
①感覚をリアルに出す
まず、感覚がリアルに出にくい人が多いです。
「その人にとってはまるで○○のように感じる」と言うくらい、同じものを見聞きしても違う世界に生きるほど感じる事は違うものですが、見て聞いているものは自分の体感覚しかないので人の感覚は想像しにくい部分です。
相手の何気ない一言、例えば「刺すような視線を感じた」等、感覚を表す言葉には要注目です。
②どんな気持ち?
感情が出にくくなると、相手の立場に入っていきにくいもの。
ドラマや映画でも「感情移入」といいますが、見ている景色や世界、セリフや音楽で感情を増幅させて没入していきますね。
感情は「どんな気持ち?」という質問で引き出していきます。
しかし、 この時の答えでは、気持ちよりも思考を答えられる方が大変多いのです。
どんな気持ち?と質問しても、辛い、イライラ、悲しい、焦り、などの感情よりも、考え方や「○○と思った」という思考がよく出てきます。
意識して、思考と感情を分けてみましょう。
③価値観と個性の分け方
価値観(感)は、価値があると思うもので、無意識に時代や家庭環境から価値があると思い込んできたものとも言えるかもしれません。
それに対して、 個性は、その人が大切にしているもの。
大切にできる(してもらう)とプラスの感情が湧くもの。
個性も価値観(感)もどちらも、価値や大切と、似ているキーワードなので分けにくく感じるかと思いますが、
・価値があると思う考えること(思考や時代背景など)
・大切と感じて大切にされると感情が動くもの
で見ていくと、見分けやすくなるかもしれません。
また、質問に答えてもらって出てきた価値観や個性のさらに奥。
「どうして○○が大事なのか?価値があると思うのか?」の問の先に出てくるものが本当の個性かも知れません。
大切な誰かとコミニュケーションが上手くいかない時は、相手の立場に立って、相手をより理解出来るチャンスです。
立場の6項目を参考に、よかったら質問から始めてみてくださいね。
あなたが、大切な人の立場に立って、心地よいコミニュケーションが出来ますように。