大切な人がパニックになった時の対応まとめ
2020.02.13 カテゴリー: ( ブログ )
大切な人がパニック状態のときは、周りも焦りがちですよね。
皆さん、こんにちは。
いつもブログをご覧くださり、ありがとうございます。
大人の発達障がい当事者&コーチング講師の和声です。
最近、何人かの方からご自身がパニック状態になったお話や、ご家族のパニック状態でご心配される方などからご相談が続いていました。
そこで和声なりのパニック対応を改めてまとめてみました。
もしよろしければご参考までにどうぞ。
まず、パニック状態の時は本人だけでなく周りも焦りがちになります。
しかし、どんな様子だったか?を記憶や記録(何分間、何回、何をしてた、言っていたなど)することができると、病状の変化をつかむことに役立ったり、早め早めに対応していけることが増えていきます。
その為にも自分も本人も落ち着けるようなコミュニケーションが重要です。
ポイントは≪意志疎通≫を目的としないこと。
赤ちゃんとのコミュニケーションのように≪意志疎通≫ではなく≪感情共有≫を目的に≪安心感≫をゴールに、言葉ではなく声。
『笑顔でどんなあなたもここにいていいよ、一緒に家族がいるよ、大丈夫だよ。』≪大丈夫だよ≫という安心感を伝えるには?でいきましょう。
〇泣いている、会話ができない状態
↓
おそらく、十分にしてくださっていると思いますが、否定せずにそのまま受け止めて聞いてあげてください。
その時も、真偽よりも≪感情≫にフォーカスしてあげてください。
感情は、共に感じてくれる人がいると感じきりやすく、消化して落ち着きやすくなります。一人で消化できない感情は残って最終的に爆発するか身体の不調などになりやすいです。
〇否定せずに聞く時のポイントは、
≪聴く自分が潰れない聴き方≫を大事にすること!
サポートする側(ご家族や支援者さんなど)の自己犠牲は、誰もハッピーになりません。本人を守るためにも、まず自分を守らなければなりません。
(そんな時に連絡できる先や相手を、作っておくためにも、『実はこういう事情なんだ』と身近に理解してくれそうな人から、少しずつ話していけたらいいですね)
【否定しない聴き方】
①いい・悪いの評価(ジャッジ)をしない
②淡々と一旦、受けとめる
共感はしすぎず、淡々と一旦(はじめに一度)はそのまま受け止めてみる。
共感しすぎない、のは共感を大事にしつつどれくらいか、というとピアノでいう白と黒の鍵盤のように、半音重なるけど、半音は違う、という感じです。
(ここは、実際に私の講座で学んで頂けると分かりやすいです)
台詞としては、
『あー、今、◯◯(名前)にとっては、
~~なんだね(~~と思うんだね)。』
解説します。
①あー、
…受け止めきれない非現実的なことや理不尽な話・状況も、一旦自分が受け止めための、あー、です。大事なのです。
②今、
…今はそうなんだねという意味を含めることで、聴く側の自分にも、本人にもこれから変化する意識を持たせます。今はこの状態なだけで必ず変化はするけれど、目の前にある時には、永遠に続きそうなあの何とも言えない疲弊、絶望、混乱にどっぷりしがちなので、心理的に切り離してみるためにも、『今は』とつけることで、楽になります。
また、パニックなど緊急対応までならなくても、自分と価値観など大きく違う方とお話する時にも有効です。
③◯◯にとっては、
…◯◯にとっては、と名前をいれることで自分自身と違う考え方や理解できないことも聴きやすくなり、出来ないことをどうにかしようと頑張るより、ただただ聴くことに集中しやすくなります。
名前を呼ばれることで、相手にとっても自分の考えや感じていることを、整理しやすく受け止めやすくなります。
④~~なんだね(と思うんだね)
~~に、相手の言った言葉を≪変えずに≫そのまま入れて(単語でいいので)オウム返しをします。
自分の言った言葉をそのまま繰り返されることで、この人は聴いてくれているという安心感を感じさせてあげられます。
私はお医者さんではないので、治療方法はお伝え出来ませんが、1当事者として無数のパニックを経験しながら対応してもらった時の良かったこと、今自分が支援者として対応してることを書いてみました。
ご家族含めて疲れすぎずに落ち着くにはどうしたら良いか?に重点を置いて整理してみました。
だれかの心へほんの少しでも、寄り添えますように。
ステイケーション
2020.01.14 カテゴリー: ( ブログ )
『ステイケーション』って、存じですか?
これは、アメリカに住んでいたお友達に聞いた、和声お気に入りの言葉です。
皆さん、こんにちは。
いつもブログをご覧くださり、ありがとうございます。
大人の発達障がい当事者&コーチング講師の和声です。
さて前回、ブログで
≪自分づくりは、自分の生かし方~楽しく生きる方法≫
≪環境づくりは、自分の活かし方~楽になる方法≫
での具体的な環境、のひとつをお話しました。
今日は、楽しく自分を生かすためにも、楽に自分を活かすためにも、いつも必須で大事にしている考え方、休み方、についてお話しようと思います。
そこで出てくるのが、先程の『ステイケーション』!
当時、アメリカに住むお友達から…
『今日はコーヒーを外で飲みながら、ムスメを眺めて過ごすという(笑)、ゆったりとした日曜日をすごしました。
ステイケーションという過ごし方らしいです。
(遊んで過ごすバケーションではなく、stay=休む?動かない?休日のことを言うらしいです) 』
とメールをもらい、衝撃が走りました!Σ(-∀-;)
なぜなら、休みの日や年末年始などの大きな連休には寝込む率が物凄く高かった私は、≪働き方≫や≪楽しみ方≫も大事だけれど、それよりもいかに休むかの≪休み方≫が何より重要かつ、課題、もっと言えば死活問題だったから。
それまで、子供の頃からインドア派なのもあり、仕事では時に吐くほどの緊張や、日常生活や人との何気ない関わりにも、思いがけずエネルギーを使う私が、やりたいことや会いたい人、行きたい所が出来てきたときに、それに耐えうる体力もメンタルも不安になりました。
そこで、和声用のオーダーメイドの休み方の達人になるべく、
・必要な休みの種別をつくる。
・種別ごとに、必要な休みの量を把握、スケジューリングする
・スケジュールには、仕事ややりたいことより、先に休みを一年分最優先で確保。
ちなみに、私にとっての必要な休みの種別は…
◯引きこもりデー…
誰にも会わないで休む日、何も出来なくてもOK。罪悪感を持たずにあえて能動的にだらだらする。
◯暮らしの整理整頓デー…
手続きやヘルパーさん、家事や買い物などで暮らしを整える。
◯メンテナンスデー…
病院や接骨院、マッサージ、美容院、コーチングを受ける、などで心身のメンテナンス
◯学びデー…
勉強したかったことや、したかったボランティアをする。自分のために学ばせてあるげる。
◯充電デー…
エネルギーを省エネにするだけでなく、心が満たされる人に安らぐ場所で会う。期間が空きすぎるとエネルギーが枯渇して双極性障害などの持病も悪化してしまう傾向があるの必須。
こんな感じで、どんな休み方をするかを日々、ひとり研究していたのです。
私にとっては、この休み方は、心身ともに健やかに、もしくは大きく崩さずに社会で働き続けたり、生き続けていくこと、人と関わり続けることに必要不可欠だったのです。
アメリカのステイケーションに、
『そうそう!そうなんだよ!』
と、激しくうなずき、お気に入りの言葉になりました。
休みに動けないこと、動かないことに、罪悪感を持たずに、ゆったりと楽しむ合言葉。
『ステイケーション』
このブログを読んでくださっている、あなたは、いま、
ステイケーションしてますか?
ステイケーション、足りてますか?
どんな休み方ができたら、一番自分を生かしていけそうですか?
あなたが楽になる方法は?
2019.12.26 カテゴリー: ( ブログ )
ご存じですか?
発達の凸凹を活かす、自分と環境の作り方。
皆さん、こんにちは。
いつもブログをご覧くださり、ありがとうございます。
大人の発達障がい当事者&コーチング講師の和声です。
「発達の凸凹を活かす、自分づくりと環境づくり」とは何かと言うと、、、
今年の2月にニュースでお伝えした、『第14回 全国若者・ひきこもり協同実践交流会 in あいち』の発達特性分科会にて発表した、当事者の実践レポートのテーマがこれでした。
http://wish-and-hope.com/news/date/2019/02
自分づくりは、自分の生かし方~楽しく生きる方法。
環境づくりは、自分の活かし方~楽になる方法。
今日は特に最近感じたエピソードから環境づくりの話をしたいと思います。
みなさんは環境によってメンタルやパフォーマンスが変わる経験はありますか?
たとえば、家や職場、人がいるかいないか、静かか賑やかか、物が多いか少ないか、においがするかしないか、、、
騒音や公害レベルになれば誰でも影響は出るでしょうが、そうでなくても環境によって実は知らず知らずの間に大きな影響を誰もが受けています。
特に私は発達障害の特性の一つ、感覚過敏や逆に感覚鈍麻などが脳の調子によって変わるので、ときに環境との折り合いが付かないときはまさしく「死活問題」なのです。
そんな私が見つけた自分を活かせる環境&自分を楽にする方法を今日はご紹介します。
私は発達障害の2次障害で、双極性障害を持っているので、数日から数週間単位で覚醒しすぎる「躁状態」と強い倦怠感でほぼ寝たきりになる「鬱状態」が交互にやってきます。
躁の時は、仕事をしていても家の中も整い、掃除も行き届いて気持ちよく暮らせますが、鬱になると掃除どころか日々の整理整頓も出来ず、洗濯物や書類の山に泣けてきます。
部屋が片付いていないと、乱雑な様子が目からの情報で入り、脳が混乱し始め家で休まるどころか疲弊してしまうこともしばしば。
丁度冬季鬱の傾向が長引いていた時、思い切って知り合いがオープンした民泊を利用してみました。
本当はわざわざ泊まる日程ではなかったけれど、あえて泊まることで余裕が生まれ、何よりも清潔で整って、且つ、ホテルにはない温かみのあるお部屋(環境)に五感もメンタルもひいては脳の疲れも一気に楽になりました。
今いる自分の家や職場を自分が活かせる、楽になれる環境にするのは一つづつ地道に時間を掛けてしていけばいいけれどあんまり疲れた時には避難所のような自分だけの心の充電スペースを持っておくのも大事だと思いました。
「あなたが活かせる環境」はどんな環境ですか?
「あなたが楽になる方法」はどこにありますか?